大34回天句会 平成19年4月5日(木) 「アンクルトム」にて
作者 |
俳句 |
ポイント |
虚生 |
朝寝する娘に別れ覚悟せり |
4p |
さん太 |
窓越しの桜郵便速達で |
0p |
やん泥 |
句にならぬうちに桜は散りにけり |
10p |
和音 |
春光や人差し指で弾くピアノ |
7p |
減滅渡 |
春雨じゃ黒き一団裾模様 |
0p |
ヽ助 |
花落ちて土と空との物語 |
3p |
三代 |
風よ吹けまだまだ散らぬ桜花 |
3p |
南朝 |
三日後の風空日差し八分咲き |
4p |
紫蝶 |
一仕事片付けば目に夕桜 |
11p |
呈茶 |
甘夏の香りの残る窓を開け |
4p |
のヽ字 |
歯に残る飴楽しみつ春登山 |
11p |
馬笑 |
春の宵不可視不可逆不意の客 |
0p |
今月は「アンクルトム」で句会を開きました。
毎月月例を開いている場所。やん泥さんこと、トムマスのお店です。
トムは月曜定休だからマスターは木曜日の句会には参加できないので、こちらから押しかけて句会の様子だけでもお届けしようということになったのです。他のお客さんの迷惑もかえりみず句会ライヴです。来月もトムでやりますから、見たい人は是非お越し下さい。(なーーんて言っちゃっていいのか?)
いつも高得点ののヽ字さんと、そうではない(呈茶、言葉を選べ!相手は紫蝶さんだよ)下々には理解できない高尚な句をお詠みになるために、あまり点をお取にならない紫蝶さんが今回は同点トップです。
紫蝶さんの句は毎回その情景が頭に浮かんできます。今月の句は夕暮れに桜を目にしてほっと落ち着く様子がよくわかります。私もとても好きな句です。○はいれなかったんですけど、できたら選びたかった句ですね。(『BS俳句王国』の先生風に評してみました)m(__)m
のヽ字さんの句は「歯に残る」というフレーズを俳句にもってくるところがおもしろいと、会長より評されました。
「歯に飴が残るって、私は不快に思うんですけど」と会長に言ったら、トムマスが後ろから「何言っとるだん、ほい。あんた山登りしたことないだらぁ。登山の時は甘いものがいつまでも口に残るのがすごい嬉しいだで」と叱られた。
のヽ字さんの解説にも「歯の治療しなきゃと思ってたけど、今回は飴がずーーっと口の中に残っていて得した気分だったの」とありました。
なるほどね。インドア生活の呈茶、反省しました。
作者 |
川柳 |
ポイント |
和音 |
鶯の声聴く時ぞ選挙戦 |
4p |
のヽ字 |
目薬とマスクは春の季語となり |
6p |
馬笑 |
急停車マスカラ眉毛を太くする |
2p |
三代 |
ほしかった嘘をつくねたつける人 |
0p |
南朝 |
団塊の写メいっぱいに手を伸ばし |
5p |
さん太 |
副作用異常行動民震え |
16p |
やん泥 |
報道は狂言ですよと節子言い |
6p |
減滅渡 |
カラスよけネットCD起請文 |
1p |
虚生 |
不都合な真実ゴネる永田町 |
0p |
呈茶 |
新学期まだ始まらないのと祖母が聞き |
5p |
みるく |
初右折怖くて左折を三回で |
9p |
攻 |
服準備母は新人子は進級 |
0p |
紫蝶 |
三つ終えさも優勝のドラTV |
2p |
さん太さんが本領発揮しましたね。タミフルはみんなもダジャレを考えていたようですが、まさか「民震え」なんて言葉を思いついて川柳に入れちゃうなんて、やっぱ常人じゃないよねぇ。異常人!(なんちゃって)
みるくちゃんも川柳は安定して点を得ている人ですね。私も国道の右折はとても怖い。左折して遠回りする気持ちよくわかります。
南朝さんの作品は団塊の世代は老眼で写メを見るときにうーーーんと遠くに離さないと見えないという意味だそうです。
私のはボケた祖母という意味ではなくて、春休みで孫が家に居ると、最初は嬉しくても「ちょっとこの子達いつまで居るのよ」と次第にイライラしてくるという現実を詠んだ作品です。
作者 |
地口(だじゃれ) |
ポイント |
のヽ字 |
しがらみ五人男 |
7p |
和音 |
結構拾う円 |
0p |
さん太 |
貧乏肥満なし |
18p |
初音 |
スランプラリー |
0p |
減滅渡 |
さくらん前線 |
6p |
トムマス |
玄関ヤマト |
2p |
みるく |
粉はカレー |
0p |
南朝 |
市議選山千 |
4p |
三代 |
浅田魔王 |
0p |
紫蝶 |
ミキティ・マウス |
0p |
呈茶 |
|
7p |
攻 |
余震過剰 |
0p |
虚生 |
嵐の前の佐渡おけさ |
9p |
馬笑 |
明日はワカメ |
3p |
これまたさん太さんの久々の快挙。本人が言うには、傾向として単純な作品に点が入るということを分析されて、ひねりなしのわかりやすい作品を考えたそうです。傾向と対策ね・・・。私なんて思いつくのに精一杯でそんなこと考えたことございません。今回私の欄が空白になっているのはブラックすぎてネット上で発表しない方がいいと言われたのでやめときました。
気になるでしょう?でも私も公表しない方がいいと思うのでやめときます。
背に腹は変えられず、提出してしまってスミマセン!
虚生さんのは「嵐の前の静けさ」苦しいけどなんかバカバカしくて好き。
お仕事中なので句会には参加しなかったトムマスですが、みんながどんな風に句会をやっているのかがわかってよかったと喜んでもらいました。
「結構真面目にやっとるもんで驚いちゃった」そうです。
そうなのよ。私たちって普段は結構真面目なんだよね。口が達者な小心者の集まりなのよ。
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