第40回天句会 平成20年1月10日(木) 「あんくるとむ」にて

作者 俳句 ポイント
さん太 七草や枝にかかりし凧ひとつ 7p
紫蝶 改まることもなし屠蘇祝う 2p
ヽ助 抱き合えば莟膨らむ沙羅双樹 0p
減滅渡 カゼ引きの妻と道連れ寝正月 0p
呈茶 元旦や会いたき人に会える幸せ 0p
南朝 閃光に歓声合唱初手水 0p
三代 父形見鉢砕け散り虎落笛(もがりぶえ) 2p
やん泥 オリオン座探せし人の息白し 3p
虚生 カビ割れに吐息染み込む鏡餅 1p
馬笑 息白し大学ノートの小学生 1p
のヽ字 売り言葉ひとつのみこむ松の内 32p
初音 落ち椿美男蔓に紅をさす 0p
和音 茶道具の一つ一つや返り花 4p
どっひゃーーー!!今月新記録がでましたーーーー!!
のヽ字さんパーフェクトですう\(~o~)/
作者以外はみな〇・◎のいずれかをつけました。私のヘタな解説はいらないでしょうけど・・・。
なんか状況が手に取るようにわかるし、身近に感じられる光景だし、それでいてお正月を表していますよね。なんか大人の句ですね。
のヽ字さんおめでとうございまーーす(~o~)

この句の評ではないですけど、会長から一言
「みんなもーー長く句会やってるんだから、季重なりはやめようよ。歳時記よく読んでよ」
作者も気をつけて、〇をつける人も気づいてよね・・・
どこに季節がころがっているか十分注意いたしましょう。

作者 川柳 ポイント
減滅渡 獅子舞を子はタムケンと間違えり 4p
みるく 曲よりもポロリにこだわる無茶合戦 0p
さん太 お鏡のヒビ見て化粧を直す妻 0p
紫蝶 娘居るインフルエンザ三が日 5p
呈茶 元旦の計を計って塩加減 9p
和音 長蛇して祈る福より買える福 8p
南朝 出したよな出してないよなそんな友 12p
三代 大発会上がろが下がろがかんけいネェ 3p
やん泥 なぜ探す禁煙誓ってライターを 1p
虚生 転ける妻つかむ手すりはメタポ腹 4p
馬笑 七草や今年も残りあと僅か 4p
のヽ字 見上げれば君がぼやける老眼鏡 6p
一生涯孫の言いなりお賽銭 0p

東京の点数がトントン入り南朝さんがトップになりました。
昔「出したかもしれないけど」って会長から年賀状を2枚もらった人がいたそうです。
さん太さんの作品は過去に和音さんが似たようなものを出したんですね。
それで点数入らず。ここでも「出したよな出してないよな・・・」と気をつけないといけませんね。
長くやってると過去の作品を忘れちゃいますもんね。
会長のボケ防止に始めた句会でしたが、いつしか会員全員のボケ防止の会に変わっています。
作者 地口(だじゃれ) ポイント
虚生 痔が悲惨 8p
三代 初夜の鐘 3p
みるく 船場吉凶 1p
和音 二十日寝ず身 5p
減滅渡 詣での十回 13p
さん太 チャカに鉄砲 11p
呈茶 夢中につき新年のご挨拶を延長させていただきます 0p
南朝 しめなわ心中 3p
ハンディボール 0p
やん泥 箱根走りの三疲労 0p
紫蝶 に・し・お・か〜つよしダョ 0p
馬笑 貧乳努力の甲斐もなく 7p
のヽ字 さてトン汁に使いしは 9p
初音 先のカミさんに会って 0p
おおっヘルさんがさん太さんをぬいてトップではないか。
この二人よく高座ではお互いの悪口言ってますが、本当は仲がいいんですよ。だってケンカしてるの見たことないもん。あ、もしかしてお互いの話を聞いてないからケンカにならないのか。さん太さんとヘルさんの会話に虚生さんが加わるとそりゃぁもう閃光を間近で見るようです。

新コーナーでーーす
課題「片想い時は後ろへ後ろへと」に下の句七・七をつけます
作者 作品 点数
  減滅渡      振り返れども戻る道なし         12p
ヽ助 流れて鳥羽の鮑肴に 3p
のヽ字 あの人に今会わぬ幸せ  10p
さん太 出せぬ恋文眠る引き出し 7p
紫蝶 近くなりしは墓思いなり 6p
呈茶 ちょっとふくれる若き横顔 0p
南朝 四十で再会そのまま後ろへ 3p
三代 前を向いてりゃ朝日が上がる 2p
やん泥 過ぎゆく日々の流れに逆らひ 0p
虚生 それにつけてもああ肩重い 6p
馬笑 そのまますっと通り過ぎたし 3p
鏡のオヤジ忘れた勇気 0p
初音 十九の春に戻して返せ 2p
和音 路地裏暮れて目隠しの鬼 5p
流石天狗連、みなさんくすぐりが入ってます。そして粋だ。
ちょっと真面目に考えちゃった私は大いに反省いたしまして、次の付け句を頑張ろう・・・。
個々の作品からそれぞれが自分の過去にどういう思いを持っているかがわかりますよね。戻りたくない人とか・思い出を大切にしてる人とか、そんな中で強烈なのは初音さんです。おっとりしたお顔で「返して戻せ」ですもの。作品から性格診断ができそうですね。
三代さんの「朝日が上がる」も前向きでいいな。

ということで2月のお題は
ひさかたの光のどけき春の日にしず心なく花の散るらむ」(小倉百人一首 紀友則)の下の句変えです。
難しそう〜(*_*)

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