第16回天句会 平成17年3月20日(日) 松寿しにて

地口(ダジャレ)の部
  • 西武でパート(和音)2p
  • 提坊決壊(馬笑)3p
  • シビン・ザ・ビギン(三代)
  • 悲しや正蔵(初音)
  • ムチャ脂肪の肝腎腸(やん泥)7p
  • NHK不信料(減滅渡)1p
  • 否、合併対象(さん太)4p
  • 金のシャチどこ?(呈茶)1p
  • 船徳六本木(南朝)
  • さん太〜ハード♪(やん泥)
  • つつみ隠さず言いなさい(紫蝶)3p
  • 愛知空白(和音)3p
  • 交代し妃(のゝ字)1p
  • 正蔵焼売拾う(減滅渡)9p
  • 包丁先生、凶行先生(さん太)1p
  • 胃の下腸(呈茶)6p
  • 勘違いで誤射りまする(馬笑)2p
  • フジの病い(紫蝶)
  • 気象衛星膝悪ィ(ポスト)
  • 付き馬ダイビング(南朝)
  • ふばらいの男たち(三代)3p
  • カミラ三代(のゝ字)3p
  • コロムビア捻挫(ポスト)
  • ヒエだアワ食い、いよいよ亀っ淵ニッポン放送(虚生)
  • 福岡に祖父と晩来る(紅笛)3p
  • アイツ急に吐く(虚生)
ちょっと一息
先月の地口がイマイチだったせいか、今月の句会がやはり我々にとってスパシャルだったのか・・・今回は皆、力を入れて頑張りました。どうです面白いでしょ??(と、すぐに自我自賛して天狗になっちゃう私たち)
とにかく評点するのが難しくて「○が足りな〜い」とあちこちで声が上がっていました。
大病をして入院生活を送っていた髪家三代さんの病床より投稿された「シビン・ザ・ビギン」は実感がこもっていましてなんとも言えないおかしさがあるのですが、メンバーは自分の身に置き換えて笑えないダジャレということで点を入れられなかったようです。無事退院された三代さん、早く句会にも復帰してくださいね。
今回連休を利用して名古屋より参加された紅笛(ぐっぴー)ちゃん、初参加なのにポイント入ってます。すごいですねぇーー。聞けば毎回私たちの句をファックスしてもらって傾向と対策をしっかり考えてからの参加だそうです。その意気込み恐れ入りました。また是非参加してください!

俳句の部
  • 足早に句会の夜の桜道(初音)1p
  • 春近し刹那桃色待ち侘びて(ポスト)
  • もう行かない花見に父の思い出が(虚生)
  • 花衾(ふすま)内に秘めたる岩の角(馬笑)
  • 面影に立ち止まる午後花の下(和音)7p
  • 流涙に眼鏡越しの桜かな(南朝)1p
  • 霞みたる山もほのかに頬そめる(減滅渡)6p
  • 紅梅の椋(むく)に眼を追う座敷ねこ(紫蝶)
  • 早咲きの桜見つけて白き息(やん泥)4p
  • 年重ね散る桜こそ愛おしく(呈茶)8p
  • 散る様に美を思う人の身勝手さ(さん太)11p
  • 山桜一人一人の優しさよ(ゝ助)1p
  • ひさかたにあおぐ大空桜の香(三代)
  • 花吹雪不惑の歳はとうに過ぎ(のゝ字)5p
  • 夜桜と君をまぶたにやきつける(紅笛)8p
川柳の部
  • ホワイトデー海老で鯛釣る腹黒さ(和音)2p
  • 別の名を呼ばれて垣根に尻尾消え(のゝ字)1p
  • 網を張り魚取らずにカモを釣る(減滅渡)2p
  • 北鮮の稚貝か気になる潮干狩り(やん泥)
  • 襲名の三分の一でも重さ増し(馬笑)5p
  • 披露宴まずは友人品定め(呈茶)8p
  • 緑背に競う藍色さくら色(さん太)10p
  • 開花時期遅けりゃ遅いで異常気象(南朝)
  • 不払いのもとの女を見たいもの(三代)
  • 米の国牛肉食べろとライス吠え(虚生)24p
解説
元々シャレ好きな我々は、1月にはみんなで着物を着て、かしこまって新春句会をしましょうということになっていたのですが、年明けは皆、公私共に忙しく実現できないでいました。どうせ実現させるなら、毎回参加できずに、句会の会場で録音されたMDを東京で聞き、メンバーから一方的にけなされて悔しい思いをしながら夫婦ふたりっきりで句会を開いている、のゝ字・馬笑夫婦を呼んで、初の合同句会を開きましょうということになり、今回の春のスペシャル句会となったわけです。

可能な人は着物で参加するということで14名が日曜日に松寿し集りました。
普段は季題を決めずに漠然と季節を詠むのですが、今回はスペシャルということで「桜」と限定して、あくまでもマジな句会にしてみました。
作り手の我々も気合が入っていましたが、句の評をする会長も気合が入って会場はとても熱かったです。

虚生さんの「父の思いで」とか私(呈茶)の「愛おしく」は安直な表現ということで、別の言葉でその気持を表現するように、と言われました。
やん泥さんの「白き息」は冬の季語。三代さんの「ひさかたに」という言葉は「ひさかたの」という枕詞を変形にしたものなので、使い方がペケなのだそうです。ふぅ・・・日本語ムズカシイデス。

紅笛ちゃんの句、なんとなく情景が目に浮ぶ句なのでロマンチストたちが点を入れましたが、本人に意味を聞くと「昼間会えない人、二人で写真を撮れない人と花見に行くということで、夜桜・目に焼き付ける」という意外にも東京タワー系の解釈に一同びっくり!まっとうな主婦をしているはずの紅笛ちゃん「想像の世界ですよ!」と笑っていましたが、語る口調が真実味あって・・・(妄想タワー)

川柳ではご覧のとおり、虚生さんの「米の国」がダントツでした。
「米国と米と牛肉とライス」をかけて面白いですよね。私も二重丸をつけました。あえて「食え」としなかったのはライス長官が女性だからだそうです。
それにしても24点獲得とは今までの最高得点です。スゴイ!!
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