第24回天句会 平成17年12月15日(木) 「でんでん」にて

作者 俳句 ポイント
和音 変わらぬと言ひし時あり返り花 6p
のヽ字 雑炊となりて苦楽の飲み納め  4p
呈茶 宴去り静寂(しじま)と祝う清し夜 4p
初音 年の瀬や人の心はまだ読めず 5p
南朝 雪見酒都はるみを口ずさむ 6p
さん太 湯たんぽに昭和の温み戻る夜 10p
紫蝶 葉隠れの寒椿二輪見つけたり 0p
三代 山茶花の垣根なくして墓静か 1p
ヽ助 葱しょって俺やってくる飲み納め 0p
ポスト 初雪に積もるのと聞く上目使い 4p
虚生 どうしてに何故重なりて心凍る(しんいつる) 0p
馬笑 冬ごもりねじれた記憶が笑い出す 6p
減滅渡 並木道黄色蹴散らし足早に 2p
師走ということで今月は解説も少々突っ走りぎみで行きましょう!
「三丁目の夕日」をイメージしたような作品でトップになったのはさん太先生です。本人いわく「湯たんぽは使ったことがない」そうです。俳句を作るときには実際に見た情景を詠む人と自分の想像(イメージ)の世界を詠む人と二通りあります。イメージっていうとなんとなく右脳の働きが大きいのかな、なんて思ってしまう。見た情景を正確に言葉にするのは紫蝶さんですね。理路整然とした主張をしていらっしゃるようで、なんとなく作品から職業とかその人の性格が表れるような気がします。おぉっ私もずいぶん俳句がわかってきたじゃん(手前ミソ)
はい、今月のさん太さんはお約束どおりポスト君の作品に◎を入れました。ちょっと色っぽい句だったから絶対にポスト君の作品ではないと思ったらしいのですが、ポスト君の「積もるの?」と上目使いでたずねるのは若いおねえさんではなくて、小さい子供なんだそうです。「子供って目線が低いから上目使いになるじゃないですか」と真剣な表情 で解説してくれました。「そーいうのを上目使いって言うのかーー?!」とみんなから叩かれていました。

とにかく句会を欠席すると会長からボコボコに作品をけなされるというので今月は暮れの忙しいときにもかかわらず、みんな必死で出席しました。なので袋叩きにあう人はいませんでしたが、のヽ字さんの「苦楽」という言葉が曖昧だということとヘルさんの黄色はイチョウに置き換えた方が良いというソフトなお言葉を頂戴いたしました。
こういうときは会長本人に不満がたまるらしくて、東京組の句を読み返して、「これもねぇ・・・どってことない句だよね」と必ず言います。
作者 川柳 ポイント
和音 プレゼントもらって賑わうオークション 8p
のヽ字 区界を過ぎて煙草の火をつけるし 0p
紫蝶 献杯し偲ぶことなく一周忌 3p
みるく 姉の歯が抜けて柱の嘘がもれ 7p
風邪ひいて布団を足して足が出る 1p
さん太 姉歯だと知って部屋出るひきこもり 16p
三代 忘年会一度で足りぬこの一年 1p
南朝 壁に掛け五月をめくるカレンダー 0p
呈茶 天災より恐ろしいのは秀才だ 3p
ヽ助 雪女震度5弱で崩れたり 0p
馬笑 洒落のめす気も打ち砕く出鱈目さ 0p
虚生 藪の中居るは骨なし人でなし 9p
減滅渡 ウチの嫁姉はいないが手抜きです 0p
さん太先生ここでもトップ!!姉歯作品オンパレードの中で群を抜くのはさすが先生ですね。ひきこもりが飛び出す姿を想像するとおかしいです。
私は和音さんのオークションに◎つけました。今時の女の子の様子が伺えます。私も若かったらこんな思いをしたいわぁ・・・という、願望も入っています。

作者 地口(だじゃれ) ポイント
紫蝶 殺傷魔箇所 0p
のヽ字 ♪結構可憐なオジサンは〜 3p
馬笑 嘔吐と我 1p
減滅渡 証人カモーン 0p
呈茶 耐震恐怖症 1p
ヽ助 生母無理や 0p
三代 果歩は寝て待て 3p
さん太 証人来んもん 6p
紫蝶 アネハ泣いてるのね 2p
みるく 今煮える夫人 0p
さん太 姉歯製ヨ 9p
南朝 紅白ここに留まりて 0p
姉歯工事気まぐれ 0p
馬笑 カネ姉歯大王 6p
紫蝶 遅動相談所 7p
減滅渡 租税乱増 0p
南朝 オーマーエーハー アーネーハー 7p
呈茶 証人カモ〜ン 0p
虚生 同志ちゃった大学 4p
虚生 姉歯隠蔽ERIは解せん、末の小嶋はばっくれる、こんなマンションに誰がした 0p
のヽ字 倒壊の小嶋の嘘のシラすなに 姉歯木村で金と戯むる 2p

ダジャレも姉歯関係が多いです。私も作品考えてるとき絶対に誰かとかぶるだろうなと覚悟してました。
点数入れるときにどれにしようか本当に困っちゃいました。
「おーまーえーはあーほーかー」というギャグをネタにした南朝さんの作品を読むときにみんなで「♪オーマーエーハー」と大合唱になりました。
作品をすぐに理解してみんなでノってくれたことにいたく感動した南朝さん、「こんな集団は他にはいないだろうなぁ」とまたもや涙目になってました。


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